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東京文化会館についてAbout

東京文化会館の取り組み

あらゆる人が音楽で交流できる社会をめざして
Workshop Workshop! 2020 on stage & legacy

東京文化会館では「Workshop Workshop! 2020 on stage & legacy」を通じて、アートによる多元共生社会の実現に向けて、社会包摂につながる様々な取り組みを行っています。

Workshop Workshop! 2020 on stage & legacy」は、アートが持つ「創造性」「協調性」「参加性」を活かし、社会的課題に向き合いながら、人々の生活の質(QOL)の向上や共生社会実現のための芸術文化振興に寄与することをミッションに掲げ、《育成》《実践》《検証》《発信》の4つの側面からアプローチを行っています。いずれの側面においても、年齢や障害、社会的ハンディキャップのあるなしにかかわらず、あらゆる人々が音楽鑑賞や音楽創造体験に参加できる機会の提供や、多くの人々が新たな文化創造に主体的に関わることができる環境の整備を目指した取り組みを大切にしています。特に、近年では「創造性」「協調性」「参加性」を重視する音楽ワークショップを都内の特別支援学校や高齢者・社会福祉施設等において実施したり、実践に欠かせない専門的人材のトレーニングなどを実施しています。

社会包摂につながるアート活動のためのガイドブック

東京文化会館では音楽やダンスなどのパフォーミングアーツに焦点をあてながら社会包摂につながるアート活動を実践する上で、理解しておきたい事柄を整理するために「社会包摂につながるアート活動のためのガイドブック」を作成しました。とりわけ、「社会包摂につながるアート活動のためのレクチャー&トレーニング」で語られた言葉を編纂し、また言葉では語られなかった実践知、すなわち実践者たちの眼差しや自身の哲学(活動で大切にしていること)を言語化することで、公立文化施設が社会包摂を意識したアート活動に取り組む際の在り方を検討し、価値や意義を見直すこと目指しています。

高齢者向け音楽ワークショップの検証

平成30(2018)年度 高齢者向け音楽ワークショップの検証(公開報告会)

平成30年度の検証では、2018年12月から2019年2月にかけて都内2施設において全10回の高齢者向け音楽ワークショップを実施し、それに基づく検証を行いました。検証には、高齢者心理学等を専門とする研究者、日下菜穂子氏(同志社女子大学教授)と連携し、その活動内容を①高齢者の音楽ワークショップ活動を介したコミュニケーション、②高齢者が主体となる音楽ワークショップのプログラムデザインに関わる視点から検証を行い、新しい知見の導出を図るとともに、今後のプログラム開発に関わる示唆を得ることを目的としました。検証により、即興的音楽ワークショップが高齢者に個の尊厳を与え、多様な共存を可能にする創造的な手法であることが示されました。

平成31(2019)年度 高齢者向け音楽ワークショップ検証(公開報告会)

平成31(2019)年度はアクティブ・シニアを対象にしたプログラムづくりの具体的な手法や東京文化会館ミュージック・ワークショップ「Shall we シング?」(対象:50歳以上)の独自性を、高齢者心理学専門の日下菜穂子氏(同志社女子大学教授)と検討しました。2019年11月に都内施設で「Shall we シング?」と聞き取り調査を2回実施し、①音楽と共に動くワークショップの効果の測定、②アクティブ・シニアを対象とした音楽ワークショップのプログラムづくり(例:文化活動に関わる習慣がない方が、参加したくなる仕組みづくり)、③高齢者が主体となる音楽ワークショップの社会的意義に関わる検証を行いました。検証の結果、適切な目的が設定された構造型ワークショップは参加者の自己実現を可能し、参加意識や動機付けを高め、次への参加意欲へと発展することが明らかになりました。

高齢者施設や社会福祉団体における音楽ワークショップ

東京文化会館では、2016年度よりアートによる多元的共生社会の実現に向けて、高齢者施設や社会福祉団体、各専門機関と連携しながら、都内で音楽ワークショップを実施しています。これまで東京文化会館が実施してきた音楽ワークショップ・プログラムを、対象者や施設・団体のニーズにあわせてお届けしています。

動画コンテンツYouTube

東京文化会館 高齢者向け音楽ワークショップ
※映像には、音楽ワークショップで実際に高齢者の方が創作した音源を使用しております。

社会包摂につながるアート活動のためのレクチャー&トレーニング

近年、障害者芸術に関する法整備が進むなど、アートが持つ包摂性に着目した活動への関心や需要が高まっています。その一方で、多くの実践現場では「社会包摂につながるアート活動」にどのように向き合うべきなのか、どのようにしたらより質の高い内容が実施できるのか、今なお模索しています。

そこで、東京文化会館では音楽やダンスなどのパフォーミングアーツに焦点をあてながら「社会包摂につながるアート活動」を実践する上で、理解しておきたい事柄を整理するためのレクチャーや、音楽家を対象にしたプロフェッショナル・トレーニングを実施しています。より質の高い社会包摂的なアート活動の展開を目指し、先駆的実践を行うアーティストや専門家から知識、ノウハウ、様々な事例、そして実践に基づいた理論を学びます。

また、東京文化会館では専門人材の育成や豊かな実践の展開を促進するため、文化芸術活動が人々のウェルビーイングや生活の質(QOL)の向上、共生社会実現に向けて果たしうる役割や効果、またこの領域における現状について調査研究にも取り組んでいます。平成31(2019)年度には、東京文化会館を中心にしたフィールドワーク、専門機関や実践者へのインタビュー等の調査分析を九州大学(九州大学大学院芸術工学研究院准教授 中村美亜氏)に委託しました。本調査により、①経験談としてしか語られてこなかったワークショップの意義やワークショップ・リーダーの役割が言語化され、②東京文化会館のワークショップ・リーダー育成事業がもつ意義や課題が明らかになりました。