オペラ夏の祭典について

オペラ夏の祭典2019-20 Japan↔Tokyo↔World

「オペラ夏の祭典2019-20 Japan↔Tokyo↔World」は、東京文化会館と新国立劇場が、2020年に向けて、初めて共同制作を行い、日本を代表する各地の劇場と連携して展開する国際的なオペラプロジェクトです。

2019年は、アジア(中国)が舞台となる『トゥーランドット』(プッチーニ作曲)を上演。スペインの演出家集団で、バルセロナオリンピック開会式の演出を手がけ たラ・フーラ・デルス・バウスの芸術監督であるアレックス・オリエが演出しました。また、本プロジェクトを発案した指揮者大野和士が音楽監督を務めるバルセロナ交響楽団が24年ぶりに来日し、オーケストラピットに入りました。

2020年は、祝祭感溢れる大作『ニュルンベルクのマイスタージンガー』(ワーグナー作曲)を東京文化会館、新国立劇場、ザルツブルク・イースター音楽祭、ザクセン州立歌劇場(ドレスデン)の4者による国際共同制作で上演する予定でしたが、新型コロナウィルス感染症の影響等に鑑み、日本での公演が中止となりました。

2021年に改めて上演するにあたり、同じプロジェクトの公演として継続して取り組んでいます。2021年の公演でも、1964年東京オリンピックのレガシーである東京都交響楽団がオーケストラピットに入り、この祭典を大いに盛り上げます。

ごあいさつ

総合プロデュース 大野 和士
総合プロデュース
大野 和士

ワーグナーの『ニュルンベルクのマイスタージンガー』公演を一年の時を経て、ようやく皆様にお届けできることを心から喜んでいます。

ワーグナーのこの作品に行き着くまでの人生は、15年に及ぶ祖国ドイツを追われた後の亡命生活による苦難に満ちたものでありました。しかし彼は決してこの試練の時代を無にすることはありませんでした。この間に、楽劇『ニーベルングの指環』の長大な台本が書かれ、序夜『ラインの黄金』第一夜『ワルキューレ』が完成。またスイスに逗留した際の悲恋を通して『トリスタンとイゾルデ』を完成。実際に演奏する予定もなかったにも関わらず、これらの作品は、彼の内面から奔流となって迸るように生まれて行きました。その演奏の実現を自らの手で惹きつけるかのごとく。

そしてその時はとうとう、バイエルン国王ルートヴィヒ2世の出現によって現実のものとなりました。まだ会ったこともないワーグナーの音楽を、孤独の中で陶然と聴いていたバイエルン国王によって宮廷に招き入れられたワーグナーは生涯の栄光の時を迎えます。

その再出発の起点となったのが『ニュルンベルクのマイスタージンガー』でした。

『春や夏に美しい歌を作ることは誰にでもできるでしょう。しかし秋が来て、やがて冬を迎えた時に真の美しい歌を作ることができる者こそが本当の芸術家です。』第三幕でハンス・ザックスが歌う楽劇のクライマックスは、今を生きる私たちにきっと多くを語ってくれることでしょう。

2021年3月

プレスリリース

2017年12月21日実施記者発表 
2018年3月26日発表「ニュルンベルクのマイスタージンガー」国際共同制作 
2019年1月10日発表「ニュルンベルクのマイスタージンガー」 

  ・添付資料(パンフレット) 

ギャラリー

記者発表

アレックス・オリエビデオメッセージ

フォトギャラリー

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2017年12月21日実施記者発表