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音楽クリエイター育成プロジェクト Tokyo&Paris to the NEXT音楽クリエイター育成プロジェクト Tokyo&Paris to the NEXT

音楽クリエイター育成プロジェクトTokyo&Paris to the NEXTとは?

クラシックの殿堂・東京文化会館が現代音楽や電子音楽にコミット!
才能溢れる日本の若き音楽クリエイターたちの国際的な活躍を支援するプロジェクトを始動

東京文化会館は、文化庁の補助金により日本芸術文化振興会に設置された文化芸術活動基盤強化基金(クリエイター等育成・文化施設高付加価値化支援事業)に採択され、「音楽クリエイター育成プロジェクトTokyo&Paris to the NEXT」を立ち上げました。これは、東京文化会館がパリのIRCAM(フランス国立音響音楽研究所)と共同で邦人若手作曲家に委嘱を行うプロジェクトです。

向井響(初演予定2026年度)、北爪裕道(2027年度)、横山未央子(2028年度)の3名の作曲家がIRCAMとエレクトロニクスを使用した作品を作り上げ、パリと日本で発表いたします。3名はIRCAMに派遣され、世界最高峰の環境を持つ施設においてクリエイションを重ねて作曲を行います。このほか、音響エンジニアの金原直哉を同じく派遣いたします。

育成対象者

向井 響作曲家

これまでにローソン・メイ作曲賞、マリン・ゴレミノフ国際作曲賞を受賞。第6回マータン・ギヴォル国際作曲コンクール 第1位。ORDA-2019作曲部門第1位。2018年ストラスブール現代音楽祭にて、最優秀賞。第84回日本音楽コンクール作曲部門第1位。併せて岩谷(聴衆)賞、明治安田賞、三善賞を受賞。第33回ACL青年作曲賞第1位受賞。2025年モナコ・ピエール皇太子音楽財団若手作曲家賞ノミネート。
桐朋学園大学音楽学部作曲科卒業、同研究科修了。2016年よりヤマハ奨学生として、ハーグ王立音楽院ソノロジー研究所修士課程に留学。2019年同大学院を最優等の成績で修了。 2019/20年ローム ミュージック ファンデーション奨学生、令和3年度文化庁新進芸術家海外研修員として、ポルト大学大学院工学研究科博士課程に在籍し、現在、三井グループ、野村財団、ポルトガル科学財団の支援を受け、ポルト大学博士研究員。
主な作品に、「機械の肌Ⅴ」(NHK委嘱)、「人魚姫に別れを告げて」(ストラスブール現代音楽祭委嘱)、「マグノリアの花」(モスクワ国立電子音楽センター委嘱)、「海への賛歌」(カルースト・グルベンキアン財団委嘱)など。

北爪 裕道作曲家

作曲・演奏・技術制作・プロデュースを横断的に展開。様々な演奏家との協働による拡張奏法の研究や、独自の演奏装置・音響システム等の開発、舞台芸術家との協働による空間演出の実践などを通じて、新たな音楽表現の創出を目指し、創作と実装を一体的に行っている。
作品はソロからオーケストラまでの器楽・声楽に加え、電子音響、自動演奏楽器による音楽、インスタレーションなど多岐にわたり、国内外の音楽祭やコンサート・イベントで上演され、高い評価を得ている。近年はコンピュータ音楽技術の研究・開発にも注目が集まり、IRCAMフォーラムや日本音響学会などに招かれ講演を行っている。
幼少よりピアノ、指揮、コントラバス、作曲理論を学び、東京藝術大学作曲専攻を修了。並行して桐朋学園大学などで指揮を学び、指揮者として多くの演奏会に出演、国内外の作曲家の作品初演も多数手がけた。その後渡仏し、パリ国立高等音楽院作曲科第一・第二課程、並行してIRCAM作曲・コンピュータ音楽課程で学び、いずれも首席で入学および修了。帰国後、東京藝術大学、桐朋学園大学、国立音楽大学、東京大学などで非常勤講師を務め、現在は北海道教育大学准教授。INTEG’Lab主宰。

横山 未央子作曲家

音楽を通じて聴き手に驚きと楽しさを提供するため、新しい音色を探しながら作曲している。
北海道札幌市出身。東京藝術大学音楽学部作曲科及び同大学大学院修士課程作曲専攻修了。 2015-2017年度ヤマハ音楽振興会留学奨学生としてヘルシンキ芸術大学シベリウス音楽院大学院修士課程作曲専攻入学。 2019年最優秀の成績で修了。土田英介、浦田健次郎、川井學、ヴェリ=マッティ・プーマラの各氏に師事。
2025年、北欧で最も権威のある芸術賞の1つで、大胆で独創的かつ革新的な作曲作品を讃えるテオスト賞を受賞。2023年第69回国際ロストラム・オブ・コンポーザーズフィンランド代表、推薦リスト入選。
作品は東京文化会館、アイ湾音楽堂(オランダ)などのコンサートホールや、タイム・オブ・ミュージック、ムジカ・ノヴァ・ヘルシンキ(以上フィンランド)、ガウデアムス音楽週間(オランダ)、ワルシャワの秋(ポーランド)などの音楽祭から委嘱されている。
これまでに公益財団法人野村財団、スカンジナビア・ニッポン ササカワ財団、フィンランド文化財団、フィンランド芸術振興センターなどから助成を得る。
現在シベリウス音楽院作曲音楽理論科非常勤講師。

金原 直哉音響エンジニア

2019年に国立音楽大学コンピュータ音楽専修に入学し、2024年に卒業。現在、同大学大学院作曲専攻コンピュータ音楽コースに在籍中。
スペクトル楽派から強く影響を受け、ライブエレクトロニクス作品やフィクストメディア作品を中心に制作を行う。
これまでに、コンピュータ音楽を今井慎太郎氏に、作曲を清水祥平氏に師事。

プロデューサー
野平 一郎(東京文化会館音楽監督/作曲家/ピアニスト)
フランク・マドレーネ(IRCAM所長・芸術監督)
アドバイザー
今井 慎太郎 (コンピューター音楽家/国立音楽大学准教授)

イルカム/フランス国立音響音楽研究所とは

ircam Centre Pompidou イルカムのロゴ

パリにある総合文化施設、ポンピドゥー・センターの関連組織として1977 年に設立された、音楽表現と科学研究に特化した世界最大級の公的研究機関です。当時の仏大統領ジョルジュ・ポンピドゥーに招かれたピエール・ブーレーズによって創設されました。

IRCAM(イルカム)は芸術的感性と科学的イノベーションが出合う場として、創造・研究・伝播という3 本の柱を軸に活動を展開しています。その内容は、音響技術・情報処理に関わる研究や、テクノロジーを活用した音楽・映像制作、またアーティストによる創作活動の教育・支援、発表機会の提供など多岐にわたっています。

新たに制作された作品を含むIRCAM(イルカム)の活動の成果は、パリをはじめとしたフランス国内外での演奏会や、フェスティバルと学際的アカデミーを融合させた「ManiFeste」等で発表されています。また近年では、最先端の音響研究開発の商業化に取り組む企業を設立するなど、産業分野との連携も深めています。