音脈 Vol.59|東京文化会館公演情報 2015年7月~9月
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音脈2015 SUMMER6interview 03comment interview 03&04山下牧子(メゾソプラノ)第1回声楽部門第1位東京音楽コンクール東京音楽コンクールは13回を迎える今年から、更に充実したコンクールにリニューアルします。手厚い活動支援で注目を集めるこのコンクールで第3回から審査にあたっている堤剛さん、歴代の優勝者で、当館主催事業をはじめ様々な場面で活躍している山下牧子さんと瀧村依里さんに、このコンクールへの思いを伺いました。 東京音楽コンクールは、今迄も若い演奏家に貴重な体験が得られる機会を幅広く提供してまいりました。何と言っても、本選では伝統があり音響の素晴しい東京文化会館の大ホールで、フルオーケストラとコンチェルトを共演出来ますし、このコンクールの際立った特長として、コンクール後にも様々な場での演奏の機会があるという手厚いキャリアサポートをして来た事が挙げられるでしょう。 現役のトッププレイヤーを中心とする審査員陣に選ばれるだけあって、入賞者がコンクール後に広い分野で見事な活躍をされており、私も審査に関わらせて頂いておりますが、小ホールでのモーニングコンサート等で、その後の成長振りを拝聴させて頂けるのは、本当に嬉しい事です。 その東京音楽コンクールが、小林審査員長の御発案でリニューアルする事になりました。リニューアルの特長の一つは、参加資格、審査員の人選を含め、より国際化することです。それによって、ますます世界を視野に研鑽を積む若い演奏家のステップアップの助けをする事が出来ます。加えて、本選出場枠が増えることも大きな励みになるでしょう。皆様からの御期待にこれ迄に増して応えられるものと、私自身大変楽しみに致しております。堤 剛(東京音楽コンクール顧問、チェリスト、サントリーホール館長)ー第1回のコンクールで優勝されました。 あれから12年経ったのですね。私自身、プロフィールに「広島大学卒業」とこのコンクールのことは必ず書きます。コンクール後に築いたキャリアの中で実感したのは、このコンクールが根っこにあるということです。だからこそ、これからも素敵なコンクールであり続けて欲しいと願います。 私自身、(元館長の)三善晃先生から受けた影響は本当に大きいです。三善先生が私たちに言ってくれた「一緒に頑張りましょう。一緒に成長しましょう」「場を準備し、皆さんをバックアップしていきたい」という言葉には背筋が伸びる思いで、喜びを越える興奮がありました。ー東京音楽コンクールの強みは何でしょう。 このコンクールを受ければ仕事に繋がり、場をもらえる。若い可能性がある人を育てたいというスタンスはぶれていない。これが最大の強みですね。コンクール優勝後、(所属している)二期会から初めて仕事が来たと思ったら、このコンクールの関連と知り、本当に幸せでした。 そして、東京文化会館がお客様と繋いでくれます。お客様を持っている強みは大きく、音楽が好きな人が集まっていますね。ー2009年の東京音楽コンクール入賞者リサイタルは、一つの節目になったそうですね。 リサイタルの前に出産したのですが、その後不調になり、歌い方の相談に乗ってもらうなど、一歩ずつ解決していきました。また、選曲の際、身体の変化とどう付き合うか深く考えました。リサイタルはいい結果が出せたと思います。新しい自分が始まった感覚がありました。そのリサイタルも、副賞でなければ行わなかったでしょうね。ーこのコンクールを受けようと考えている方へのメッセージをお願いします。 私の今のキャリアがあるのは、本当にこのコンクールのおかげです。そして、キャリアは次のキャリアを呼ぶ可能性が高く、入賞したらプロとして活躍する場を必ず与えてくれる。これが最大の魅力です。気負わず、オーディションだと思ってどんどん受けるべきでしょう。ノックすべきです。昨年の東京音楽コンクール本選表彰式より ©青柳 聡昨年の東京文化会館オペラBOX多摩公演「ヘンゼルとグレーテル」より©青柳 聡

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