音脈 Vol.56|東京文化会館公演情報 2014年10月~12月
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音脈2014 AUTUMN8て台詞をしゃべりたいのでは?麻実:いえいえ(笑)。確かに舞台ではいつも言葉をしゃべってきましたが、このお話をいただいた時、こんな機会は滅多にないので壽輔先生の胸をお借りして、演劇の道、人としての生き方など、いろいろなことを教えていただこうと思っています。石井:これは、れいさんの長い舞台歴でもなかったことですね。麻実:もう大変なことです。いまはご迷惑をかけずに責任を果たしたいという気持ちです。花柳:衣裳は『トゥーランドット』を想い浮かべています。パピヨン、すなわち蝶々ですから、高いところで蝶々が羽根を広げているという、幕切れだけは考えているんです(笑)。れいさんはそういう衣裳が似合う人だと思います。「わたしできません!」という感じでした石井:壽輔さんの頭のなかでは、日本もヨーロッパも関係なくいろいろなものが混ざりあっていて、まさにフュージョンですね。花柳:若い時からそういうことが好きだったんです。今になりそれが役にたっています。こういう出会いがあるんだなと思うと、若い時の経験ってとても大事ですね。夢はこの作品をもってパリに行くことです。石井:それは素晴らしいです。宝塚100年という話が先ほどありましたが、ディアギレフやニジンスキーがパリで活躍したバレエ・リュスの時代からも100年ほど経っているのでいい機会です。轟悠さんは男役として押しも押されぬトップスターであり続けています。轟さんがなさる出雲の阿国、その美術を横尾忠則。今から興奮してきます。阿国は男装したと言われてますが、今回のお話があったときにはどう思われましたか。轟:「わたしできません!」という感じでした(笑)。すごく怖がりなんです。舞台生活は長いのですが未だに緊張しますし、吉田都さんがバレエのなかで生きてきたように、わたしは宝塚の男役ということしかやってないのです。でもこの機会に自分が気付かなかった何かを知ることになればいいなと思い、やらせていただくことにしました。日本舞踊は幼少のころからやっていて、名取をとって師範もいただきたいという気持ちはずっとあったんです。でも宝塚って、タップもモダンダンスもやらなきゃいけない、お茶の授業もあるしということで、おざなりになって。でも日本舞踊に対する想いは全く消えていませんし、大好きです。石井:轟悠さんのファンの方たち、たくさんいると思うのですが、ファンの方たちって悠さんが子供のころからそれほど日本舞踊にはまっていたってことご存知ですか。轟:ええ、そういう話もすることがありますし、他には空手をやってたなんて話も(笑)。石井:いろいろな意味で悠さんは出雲の阿国にぴったりですね。花柳:昔、春日野八千代という名男役がいたんですが、彼女亡きあと、この人(轟悠)を第二の春日野八千代に育てなければいけないなと。日本舞踊ができる男役って少ないんですよ。石井:では最後にひと言ずつ、このプロジェクトに対する想いをお願いいたします。吉田:今回は、壽輔先生からこのようなお話を頂き、大変光栄に思っております。舞踊家として、人間として、更に勉強させて頂ける有り難い機会ですので、精一杯の力を出し切りたいと思います。麻実:わたしは来年で舞台生活が45年になるんですね。そんな節目の大事な時にいただいたことなので、思い切り無我夢中でやりたいなと思っています。素敵なものがきちんと残るようにやっていきたいです。轟:壽輔先生に巻き込まれながら、この糧となる経験を宝塚歌劇でも活かしていけるのではと思っています。今、自分が持てるものを全部出し切るようにやりたい、表現できるものはすべて表現したい…と。石井:素晴らしいですね。轟:でも当日、逃げ出したくなるんじゃないかと(笑)。麻実:一緒に逃げましょう(笑)。石井:宝塚組、逃げ出さないようにお願いします(笑)。各界のトップランナーたちが一同に集うこのプロジェクト、お話を聞けば聞くほど期待が広がります。ありがとうございました。

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