音脈 Vol.55|東京文化会館公演情報 2014年7月~9月
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出演▶ピアノ:小曽根 真 スペシャル・ゲスト:アルトゥーロ・サンドヴァル(トランペット)   指揮:ジョシュア・タン* 管弦楽:東京都交響楽団* *第1部のみ出演曲目▶《第1部》バーンスタイン:「キャンディード」序曲       ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲第1番 ハ短調 op.35        (ピアノとトランペット、弦楽合奏のための協奏曲)       ラヴェル:ボレロ(小曽根スペシャル)   《第2部》ジャズ・セッション 小曽根 真×アルトゥーロ・サンドヴァル10月25日(土) 19:00開演(18:20開場)10月24日(金) 19:00開演(18:20開場) アルトゥーロ・サンドヴァル小曽根 真©Kiyotaka Saitoジョシュア・タン料金 S席5,000円 A席4,000円 B席3,000円 学生席1,000円(6月7日(土)発売)主催 東京都/東京文化会館・東京文化発信プロジェクト室 (公益財団法人東京都歴史文化財団)Music Weeks in TOKYO 2014 メイン公演小曽根 真&アルトゥーロ・サンドヴァル “Jazz meets Classic” with 東京都交響楽団東京芸術劇場コンサートホールオリンパスホール八王子2013年公演より ©青柳 聡 音楽に国境はない、そしてジャンルの壁もない。その言葉を改めて噛みしめるような、しかも楽しいコンサートだった。 「Music weeks in TOKYO」のメイン公演「“Jazz meets Classic” with 東京都交響楽団」のことだ。昨年は小曽根真のピアノ、ラテン・ジャズ界の巨匠パキート・デリベラがジョシュア・タン指揮の東京都交響楽団と共演し、満員の東京文化会館大ホールを沸かせた。モーツァルトのクラリネット協奏曲では、クラリネットだけでなくピアノも独奏楽器として登場した。特に第2楽章では、クラリネットのソロとピアノがモーツァルトの世界から飛び立ち、新しい世界をそこに作り出してくれた。パキートの滑らかなクラリネットの音、そして小曽根の煌めくようなピアノの音が、時には溶け合い、時にはぶつかり合い、一期一会の音楽を奏でていた。そして、ジャズの世界でたくさんの経験を積んできたふたりのプレイヤーと、クラシック音楽の中心に位置するオーケストラにも、音楽的な交流が感じられた。 小曽根はモーツァルトの後に、ラフマニノフの大作「パガニーニの主題による狂詩曲」を演奏。そして後半にはデリベラと小曽根のデュオのセッションが、再び熱風のように会場を駆け抜けた。デリベラのオープンな人柄、素晴らしいテクニックと音楽性、小曽根のセンス溢れるソロは多くの聴衆の心に刻まれたに違いない。小曽根は平成25年度の「芸術選奨 大衆芸能部門 文部科学大臣賞」を受賞したが、その主な受賞理由のひとつとしてこのコンサートが挙げられていた。 その「“Jazz meets Classic” with 東京都交響楽団」が2014年も開催される。今年のゲストはジャズ・トランペット奏者のアルトゥーロ・サンドヴァルである。サンドヴァルはパキート・デリベラと同じくキューバ出身。そして伝説的なラテン・ジャズのグループであるイラケレの創設メンバーとしても活躍し、デリベラの盟友とも言える存在である。1990年からアメリカを拠点に活躍しており、アルバムも数多くリリース、グラミー賞を10回も受賞している。ラテン、ジャズ、クラシックとジャンルを問わず活躍しており、そのハイノートの素晴らしさは特筆されてきた。またフリューゲルホルンの滑らかな音色も彼の演奏の魅力のひとつと言われている。 今年の演奏曲目はショスタコーヴィチの「ピアノ協奏曲第1番」。これはピアノとトランペットと弦楽合奏による協奏曲で、ロシアの作曲家ショスタコーヴィチの若い時代の傑作のひとつだ。もちろん通常の演奏会では楽譜通りに演奏する訳だが、この“Jazz meets Classic”ではおそらく独自の編曲による個性的な演奏になる。コンサートはまずバーンスタインの「キャンディード」序曲に始まり、ショスタコーヴィチへ、そしてラヴェルの「ボレロ」と続く。この「ボレロ」は小曽根スペシャルと題されていて、これまでの「ボレロ」とはひと味違う小曽根バージョンが聴けるはずだ。そして後半は、小曽根とサンドヴァルによるジャズ・セッションが幕を開ける。昨年以上に盛りだくさんなプログラムである。 小曽根真は今年2月にはアラン・ギルバート指揮ニューヨーク・フィルハーモニックのアジア・ツアーに参加し、韓国と日本でガーシュインの「ラプソディ・イン・ブルー」を共演した。また4月22日にはニューヨーク・フィルハーモニックの本拠地であるエイヴリー・フィッシャー・ホールでもこの曲を演奏した。ジャズの世界ではすでに国際的な存在であったが、クラシックの世界でも「OZONE」の名前は国際的なものになっている。 その小曽根の考えている音楽的なアイディアを、いちはやくキャッチ出来るコンサートがこの“Jazz meets Classic”でもある。ジャズとクラシックの世界の垣根をこえて、アーティストが語り合い、共演し、音楽の新しい可能性を開いて行く。しかも演奏そのものが楽しい。そんなコンサートにはなかなか出会わない。このレアな機会を逃さないように、スケジュール帳にチェックを入れておこう。(片桐卓也)出演▶小曽根 真主催 東京都/東京文化会館・東京文化発信プロジェクト室 (公益財団法人東京都歴史文化財団)12月9日(火) Music Weeks in TOKYO 2014 メイン公演特別企画 小曽根 真ワークショップよみうり大手町ホールチケット取扱(10/25のみ)音脈 Vol.55 2014.SUMMER5特集 出演者インタビュー&エッセー特集 レポート東京文化会館主催公演のご案内木之下晃のレンズは語る都響ニュース会館からのお知らせ

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